Joojiさん(店長)との出会いは1997年のこと。店長が初めて独立開業させたお店で、初めて新人採用するために行われた面接のときでした。
2時間迷子になって遅刻した私を笑顔で迎えてくれた店長から「杉さんを採用したらウチの店にメリットある?」と聞かれました。
「生まれて初めて働くのでメリットあるかわかりません」と苦笑いをして、面接は5分ほどで終わりました。
帰り際に「結果はいつわかりますか?」と聞くと「採用。4月から来て」と言われました。
働き始めてすぐに「なんで採用してくれたんですか?」と聞くと「足首が太い女は根性があるから」と言われました。何事にも変わってる人でした(笑)
修行時代は異性を気にするなと、就職してすぐにベッカムより先にベッカムヘアになりました(笑)。
その髪型で18レベルのブリーチしてくれて色んな色を入れてもらったもんです。
毎晩、夜中の1時、2時まで練習に付き合ってくれ、 遅くまで頑張っているスタッフに夜中のラーメンなどよく連れていってもらったな〜と懐かしく思います。
店では、毎月読書感想文を提出することになっていたため、本を読んで知識を深めることも店長から教わりました。
お客様と上手く話しができずに私が悩んでいた時にも「お客様と話そうとしなくてイイ。お客様に興味を持つだけで、朝何食べはったんやろ?お休みの日なにしてはるんやろ?なんてカワイイ服着てるんや、何処の服が好きなんやろ? そう思うだけでなんぼでも話は出来るし、お客様に興味持たなステキな髪型なんて作れないぞ!!」とアドバイスをくれました。
また、「道具に感謝しろ」と道具の手入れをしてから一日の仕事を終えることも学びました。
成人式の日は夜中の2時から仕事が始まり、お客様を全員送り出したらホテルの中華料理の1番高いコース食べさせてくれて「今日の売上全部使っていいぞー♪」なんて言いながら遊びに連れていってくれたものです。
社員旅行で海外旅行に連れて行ってくれたり、キャンプや水族館、遊園地etcスタッフみんな幸せでした!
夢中な事が出来たら脇目も振らない人でした。
キレイなものを見てインスパイアされたら 見たもの以上の美しいものを自分の型に作り上げる人でした。
別々に仕事をするようになって 、いつのまにかInstagramで見かける手の届かないスゴい人になってて、連絡しにくい人になってて……。
Last Messageを見て、店長が亡くなったことを知りました。
カラーをしすぎて爪が黒い店長。
作品を見る目は怖いのに、心は優しい店長。
本当は甘いコーヒーが大好きな店長。
体調が悪い日もお客様の前に出たら笑顔を絶やさない店長。
今 、あなたを巣立ったスタッフたちは、厳しい修行を終え、本当に幸せに仕事をしています。
ありがとうの言葉以上の言葉が見つからない。
大好きです。